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2022年11月29日身をもって
いつもヒサドメ歯科のブログをご覧頂きありがとうございます。
私事ですが、10月半ばより約3週間、入院しておりました。
初めは夜になると少し熱っぽくなるな、くらいだったのがしばらくすると手足に力が入りにくくなり、そのうち入浴や階段の昇降も困難になりました。
病院に行って検査をすると即入院、ということになりました。
流行り病というわけではありませんでした。が、本当にきつくなっていったのは、入院してから数日経ってからでした。顔を動かすのもままならなくなり始めたのです。
夜眠る時に目を瞑ると、左目が明るいんです。しっかりまぶたを閉じることが出来なくなってきたんですね。
無理矢理布団を被っても目は半開きですから乾いてしょうがない。それが原因で夜中何度も目が覚めました。
面白いテレビを観ても口角が上がらないからしっかり笑えない。笑う自由を奪われる事がこんなに辛いなんて想像もできませんでした。口がしっかり閉じないので物も食べ辛いし、うがいもできない。歯磨きもだらだら垂れ流しながら行わざるを得ませんでした。
オーラルフレイル、という言葉に聞き覚えのある方も多くなってきたかもしれません。直訳すると「口腔内の虚弱」くらいの意味でしょうか。口腔内や周囲の筋肉、舌の機能の弱まりにより、摂食・嚥下機能や会話の能力が低下し、それが全身の機能低下や社会活動への参加意欲の低下につながっていくという概念です。自分のようにきっかけとなる疾患がなくとも、年齢を重ねるに従ってそのリスクは上がっていきます。
恥ずかしい話ですが、知識としては持っていても、自分がオーラルフレイルに近い状況に置かれて初めてその辛さが分かりました。そして、早期に状況を把握して対応できれば十分改善できるものだとも実感できました。
当院でもオーラルフレイルに関連した口腔の機能検査や指導を行っております。心当たりのある方は是非ご相談ください。